わんルーム!無駄吠え

大型犬と言わず、小型犬と言わず最近は家のなかで飼うことが多い。

かっては犬と言えば番犬でそとで飼われていたことが多い。

犬は吠えるのが仕事であった。吠えない犬は「こいついっこも吠えよれへん、アホ犬や!」といったものである。

犬は自分の視界に入る者は縄張りを侵すものなのですべて敵であるので吠えるのはあたりまえである。

しかし家のなかで飼われているとあまり吠えるのも飼い主にとってはうるさいかぎりである。

窓の外の人は車が通るたびに吠えるとうるさいと思うのは当然であるが、犬にとっては吠えるのが仕事である

ので飼い主にしかられても訳が分からないのである。

人の都合で叱られるのは犬にとってははなはだ迷惑であるにちがいないが、最近はペットの犬や猫は動物以上、

人間以下でただの動物ではないのではないか、きわめて人に近い扱いになっているように思うのである。

それではどうしたら無駄吠えがなくせるのか。

わんちゃんのために、窓の外が見えない場所の一画をサークルなどで仕切って、安心して過ごせる場所を作ってあげてみてください。
窓の外が見えなければ、わんちゃんは警戒して吠えなくて済みますし、来客があっても自分から近づいて行くことはできないので、とりあえず噛んでしまう心配はなくなります。
その仕切られたスペースでごはんや大好きなおやつを与える、好きなおもちゃで遊ばせるなどして、わんちゃんがそこを「居心地のよいスペース」 と感じて「このサークルの中だけがボクの縄張り」と思ってくれるようになれば、たとえ外に車や人が通るのが見えても、家にお客様が来ても、サークルの中の 安全が脅かされなければ、吠えたり警戒して噛んだりすることはなくなっていくと思います。
「吠えやむこと」と「落ち着くこと」を教える

「吠えなくてよい環境」を作るのと同時に、わんちゃんに「吠えやむこと」「落ち着くこと」を飼い主さんの指示ででき

るように教えてあげて下さい。

わんちゃんは、むやみやたらに吠えるのではなく、番犬としてのお仕事意識と警戒心から吠えているよう

に思います。

「吠えてしまうのはお仕事だから仕方がない。でもママが『シー!』と言って人さし指を口元に当てたら吠えるのを

やめてね」というように教えてあげるのが、番犬気質の強いわんちゃんにとって1番納得がいく方法だと思います。

教え方は、このような感じです。

(1) わんちゃんが何もしていない静かな状態の時、口元に人さし指を当てて「シー!」と言います。
(2) わんちゃんがこちらを黙ったまま見たら、ごほうびをあげたりほめてあげたりします。

この方法を繰り返し、「『シー!』というのは『黙ってママの方を見ること』ですよ」と教えてあげます。
また、何かがぱっと見えても走って行かない、人が来ても飛びつかないように、「待て」をしっかりと教えてあげましょう。

教え方は、このような感じです。
(1) わんちゃんに「お座り」をさせます。
(2) 飼い主さんが胸の前に手をだし、わんちゃんに手のひらが見えるようにして、「待て」と言います。
(3) 1、2、3と3秒数えて、お座りのままの状態でいられたら、ごほうびをあげたりほめてあげたりします。
(4) 3秒待てるようになったら5秒、5秒待てるようになったら10秒、というように少しずつ待っていられる時間を延ばしていきます。