わんルーム・・・名犬ヘロッピ物語・ヘロッピと子犬の3日間・・・12

わんルーム・・・名犬ヘロッピ物語・ヘロッピと子犬の3日間・・・12

 

 

子犬達はヘロッピにいうのであった。

「おとうちゃんなんか難しいのんみせてんか さんべん廻ってワンも反省のポーズもでけるようになっ

たで」

と言って見せるのであった。

「おまえらようでけるやないかうまいもんや」と言って喜ぶのである。

「ほんならちょっと難しいやつみせたる」と言って芸をしはじめた。

「これはそこらのアホ犬にはまねがでけへん 隣のアホのホンダや柴犬のポチなんかには無理やろ

このあたりでは俺ぐらいや」と言ってまたはじめるのであった。

「それなんちゅう名前の芸やねん」とパウロに言われて少し得意げに言った。

「これは英雄のポーズや」と言って後ろ足でたって前足をあげでガッツポーズをするのであった。

「おとうちゃんなんでもでけるねんなすごいがな」とアリスにいわれてうれしくなって何回もするヘロッピであ

った。

「こんだけの芸するのはこのあたりでは 俺ぐらいなもんや 昔テレビにでたことがあるねんど」と言って

自慢するのである。

「ほんまかすごいな テレビにでてなんかもろたんか」

「そや ドッグフードようさんもろたんや」といってよろこぶのである。

「この前樺太犬の太郎と次郎にいうたったや」

樺太犬のくせに冬になったら寒いいうてこたつでまるうなって寝てばっかりしてるアホ犬には

食うこと以外芸なんかないやろ!というたった」

「おとうちゃんいつも喧嘩うってたらしまいに皆から嫌われるで」と子犬たちに言われるのであった。

「お前ら樺太犬の話しらんやろ 昔樺太犬の太郎と次郎が南極で生き抜いたはなしや」

「おとうちゃんあの2丁目の太郎と次郎はそんなにえらいのんか」

「アホ!あんなアホな太郎と次郎と一緒にしたらあかん名前だけ一緒なだけや もっとすごい犬や」

「ここの太郎と次郎は俺より若いくせに冬になったら外に出るのん嫌がっていつもこたつに潜り込んでる

情けない犬やしょんべんしたいときだけ外に行ってすぐに家のなかに入ってきよる」

「秋田犬のハチ公の話もあるねん ご主人をいいつも駅まにで迎えにいってたんや ご主人がしんでから

でもご主人が死んだことも知らんといつも迎えに行ってたんや えらい犬や 銅像まであるねんど」

「三丁目の秋田犬のハチ公はそんなに偉いのんか」

「アホ!あんなアホの秋田犬とは違うあいつらもアホな顔してボーとしてるだけの能無しや」

と言ってはらがたってきたのかまたおこりだすのであった。

「おとうちゃんだれとでも喧嘩せんと仲良くやらなあかんで」とアリスに言われるのであった。

「とにかくもうすぐおかんが帰ってくるよってに芸の稽古しといてびっくりさせたろ」

と言ってまたヘロッピは芸をして子犬達に芸をしてみせるのである。

続く