わんルーム・・・名犬ヘロッピ物語・ヘロッピと子犬の3日間・・・13

ヘロッピは夕方になってそわそわと落ち着かないようである。

 

「おとうちゃん ちょっとはおちついたらどうやねん」

 

子ども達に言われるのだがやはり落ち着かないようで部屋の中をうろうろと歩き回っているのである。

 

「お前らなんぞ芸でけるようになったんか ちょっとみたるさかいやってみ」

 

といわれてパウロがさんべん廻ってワンをしてみせてのである。

 

「その芸はあんまりええことないよって ほかのんせんかえ」

 

「そやかてもうすぐおかちゃんが帰ってくるのにいまからでけへんがな」

 

「アホのホンダの息子にでけへんやつならなんでもええけど さんべん廻ってワンよりほかのんがええ」

 

「私は反省のポーズでけるようになったで」と言ってアリスが反省のポーズをしてみせた

 

「反省のポーズはええやろ」と言われてアリスは喜ぶのである。

 

「おとうちゃんなんか食いもんもらえるやつがええなんな」

 

「アホ 芸は食いもんもらうためにやってるのんとちがうんや」

 

「そやかて前にショートケーキやら卵やきもろたいうてたやんか」

 

「この辺のアホ犬と一緒にしたらあかん」

 

「ほんなら 算数でけるようになるから教えてんか」

 

「アホ算数はだれにでもでけるもんと違う むつかしいのや この辺のアホな犬はだれもでけるやつ

 

はおらんのや ただワンワンいうてたらええのんとちがうのや」

 

「この前 ポチが一たす一はといわれて いつまでもワンワン言うとるよってご主人におこられとった」

 

「このボケイヌいつまでもワンワンうるさい!」と言われてけられとったで」

 

「ラッシーなんか一たす一と言われて ヘーこいてご主人に怒られてワンいうてまた怒られとった」

 

「とにかく算数はむりや ほんならチンでもやれ」と言ってやってみせるのである。

 

「おとうちゃんなんでもでけるねんな 」とアリスに言われて喜ぶのである。

 

そうそうしているうちにジュリアが帰ってくる時間になったのである。

 

続く