のどに餅が詰まったら?ためらわず2つの方法を!

のどに餅が詰まったら?ためらわず2つの方法を!

 

毎年1月は餅をのどに詰まらせる事故が相次いでいます。食べ物をのどに詰まらせて亡くなった人はおととし4600人を超えていて、日本赤十字社などでは「背部叩打法」など、詰まったものを取る応急手当ての方法を覚えてほしいと呼びかけています。

東京消防庁によりますと、元旦から今月3日までに東京都内でもちをのどに詰まらせて搬送された人は17人にのぼり、1人が死亡、7人が運ばれる時に心肺が停止しているなど生命に危険がある状態でした。

餅をのどに詰まらせる事故は毎年、1月に増える傾向があり、日本赤十字社などでは応急手当ての方法を覚えてほしいと呼びかけています。

1.最初に試みてほしいのは「背部叩打法」と呼ばれる方法です。苦しんでいる人の頭を下げ、片手で胸部を支えて、もう片方の手で肩甲骨と肩甲骨の間を強く5回ほどたたきます。
2.取れない場合は、「腹部突き上げ法」にうつります。後ろから腕を腹部に回し、片方の手で拳を作ってへそのすぐ上の位置にあて、もう片方の手で握ります。両腕を素早く締めるようにして体を上に5回ほど突き上げます。取れない場合は「背部叩打法」と交互に繰り返し行います。
3.乳児の場合はやり方が変わります。「背部叩打法」は、手であごを包むように支え、うつぶせにして太ももの上に寝かせて行います。そして、手のひらの下側の少し膨らんでいる辺りで肩甲骨の間を数回たたきます。内臓が弱いのであまり強くたたかず4、5回試して出てこなければ「胸部突き上げ法」に移ります。
4.頭を支えて仰向けにして乳頭と乳頭を結ぶ線の中央より少し下を指で4、5回ほど素早く押します。肺にある空気を押し出して吐き出させるやり方で、異物が出るまでやはり2つの方法を交互に行います。

食べ物をのどに詰まらせて亡くなった人はおととし4600人を超えていて、応急措置の方法は近くの人に119番通報を依頼したうえで行うようにします。
日本赤十字社健康安全課の河合香奈さんは「事故の予防が何より大切ですが、のどにものが詰まってしまった場合はためらうことなく2つの方法を行ってほしい」と話していました。