わんルーム!名犬ヘロッピ物語。その13(ヘロッピの恋)
平日のヘロッピはジュリアのことで頭がいっぱいであった。
毎日ボーとして過ごしているので、ご主人が「ヘロッピ、おまえ最近元気がないの、あのアリスさんの犬に
恋でもしたんか」といわれてしまったので一瞬ドキ!としてしまったのだ。
「ピエロのおっさんようわかっとんねんな、なんでわかるんや」と少し驚いてまた鏡の前で吠えだしたのであった。
「ズボシやのお前も恋するねんの」といってわらわれてしまった。
「おれもアリスが好きやねんがな、べっぴんやしやさしいし悪いとこなしや」
ヘロッピは「このおっさんも本気や」とおもうと嬉しくなってまた鏡のまえで吠え出した。
ヘロッピはますます心がウキウキ気分になってくるのであった。
「今度の日曜が楽しみや、はよ日曜日がけえへんかいな」と思う毎日であった。
そして日曜日がやってきた。今日もいいてんきである、朝からヘロッピは落つかないのであった。
「おっさんまだ寝てるんかいな、はよ起きたらどうや」といらいらしているとやっとご主人がおきてきた。
「ヘロッピ飯くうたら散歩にいこか、またあの犬に会えるの」と言う自分も楽しみのようであった。
いつもの散歩道を歩いているとポチがやってきた。
「ヘロッピお前あのチワワが好きらしいなジョンに聞いたで、無理やと思うけど頑張るこっちゃ」という顔は
笑っているのであった。
しばらくすると今度はジョンがやってきて「ヘロッピジュリアに告白したんかうまくいったらええけどの」とはげまして
いるようであるが半分バカにしているようにおもえるのである。
「この前告白したんや、今日返事もらうねんけどう脈ありそうやねん」と嬉そうにいうので
「ほんまかいな、相手は可愛いチワワの血統付きやで、無理とちゃうか」と呆れた様子で言うので少し腹が
たってきたので「大丈夫やまかしとけ!」と大見得をきったのである。
ジョンは笑いながらいってしまったのでる。
しばらくすると今度はビーグル犬の太郎がやってきて「ヘロッピおまえジュリアと結婚するそやないか、えらい
べっぴんさんみつけてんの、うらやましいで」というのであった。
「どこでそんなこと聞いてきたんや、まだ結婚セえへんで告白しただけや」といっくりした様子でいった。
「この辺ではえらいうわさやで、皆言うてるがなお前有名やで」ヘロッピはジョンがしゃべりよったなかと思った。
「太郎もお前とは月とスッポンやはよ諦めたほうがええで」と」笑いながらてってしまった。
それから会う犬皆が言うのであった。「えらいことになってんねんのこの分やったらジュリア聞いてるで」と少し
心配になってきた」
そしていつもの公園にやってきたヘロッピはジュリアを探してキョロキョロしているとスパニエルのキーヤンが
やってきて「この色男」とひやかしてとうり過ぎていった。
えらいことになってると思うヘロッピであった。
そしてジュリアがご主人のアリスとやってきてヘロッピの前で立ち止まった。
ヘロッピは聞いてみた「ジュリアこの前の話考えてくれたか、俺は真剣やねん、ご主人もあんたのご主人が好きな
ようやしええとおもうねんけど」といったが自信が無かったので少し心配そうにいうのである。
「私も考えたけど少し付き合ってもいいと思ってる」というのでヘロッピは嬉しくなって吠えだしたので
「ヘロッピうるさいのちょっと静かにせんかえ、今大事なはなししてるんや」と言われたのでヘロッピはピエロの
おっさんも告白してるんかと思って嬉しくなったようで、また吠えたのであった。
ヘロッピは夢を見ているようで益々ボーとして過ごすようになったのであった。
続く