雲一つない青空の下、黒いタイル貼りの屋根の上で、日本人女性と外国人男性がリラックスして座っている。女性はトロンとした眼で愛おしそうに男性を見つめており、一見して他愛ないカップルの日常風景にしか見えない。

【写真】沢尻と大麻インストラクターの密着ツーショット

 しかし、この女性が沢尻エリカで、男性の職業が“大麻インストラクター”となれば、話は変わる。しかも、2人の足下に写っているのは、「大麻吸引器」なのだ。

 遡ること8年前、本誌・週刊ポスト2011年2月25日号は男性のフェイスブックに掲載されたこの写真をもとに、「沢尻エリカ スペイン人“新恋人”は大麻インストラクター」という記事を掲載した。

 沢尻エリカ薬物を結びつけた初めての報道で、その1年後、『週刊文春』(2012年5月31日号)が「沢尻エリカ大麻中毒」と報じることになる。

 当時24歳の沢尻は、人気絶頂のなか前夫・高城剛氏(ハイパーメディアクリエイター)とともにスペインへ活動拠点を移したものの、その高城氏とも離婚騒動の渦中にあった。その頃、沢尻が親密な関係になったのが、バルセロナ出身のスペイン人男性、セルヒオ氏(当時29歳)だった。

 セルヒオ氏は、大麻マリファナ)栽培のインストラクターとして、栽培法や使用法を教えていた。スペインでは大麻の売買は禁じられているが、個人による少量の保持や使用、栽培は処罰されることがないため、このような仕事が成り立つのだという。セルヒオ氏が自宅で大麻を栽培する様子もフェイスブックには掲載されていた。

 沢尻とはバルセロナ市内のバーで知り合い、交流を重ねたという。セルヒオ氏は当時、本誌の直撃にこう答えた。

「エリカは、僕にとっては“恋人”あるいは、あまりこういう表現はしたくないけど、“愛人”といえるのかな。でも、僕は彼女とは仲のいい2人として、関係をこれからもずっと続けていきたいんだ」

「エリカの夫と僕は、普通に仲のいい友達で、普通に話をする。僕らの関係については、単なる友人同士だと思っていると思う」

 本誌の発売後、夫の高城氏は彼について「有名なドラッグの売人」(東京スポーツのインタビュー)と断言。離婚成立後、沢尻は日本で女優活動を再開し、セルヒオ氏との関係は途絶えた。

 今回の逮捕を受けて彼に改めて取材を試みたが、すでに電話番号は変わり、フェイスブックも削除されていた。

 当時は掲載を見送ったが、セルヒオ氏は沢尻と薬物の関係についても語っていた。

マリファナ大麻)がすごく好きらしい。エリカは、それ以外の麻薬には手を出さない。ほかのクスリは嫌いみたいなんだ」

 あれから8年、逮捕された沢尻は警察に「今までに大麻、MDMA、LSD、コカインを使ってきた」と供述しているという。大麻だけでは、物足りなかったのだろうか。

週刊ポスト2019年12月6日号