東京都足立区の西新井大師の敷地内で1999年、生後間もない乳児の遺体が遺棄された事件があり、警視庁が遺体に付いた胎盤のDNA型を調べ直した結果、埼玉県川口市の無職女性(46)のものと一致し、母親と特定したことが9日、捜査関係者への取材で分かった。

 当時の司法解剖では死因は不詳だったが、母親は乳児を遺棄したことをおおむね認めているという。警視庁は10日に保護責任者遺棄致死容疑で、これらの捜査結果をまとめた書類を東京地検に送付する。同容疑は公訴時効が成立しており、母親は不起訴になる見通し。